地をはう大学院生→ポスドク→国立大特任教員→私大専任教員

はてなダイアリーから引っ越ししてきました。昔の記録です。

マイノリティとか歴史の重みとか

先日日本に帰ってきました。家のシャワーの感触が懐かしかったり、やっぱこのシャンプーだよなぁ、と普段使いのシャンプーに感激したり。
 
それでもあちらは非常にいいところで、将来日本がどうしようもなくなったら、向こうに移住してもいいかなぁなんて思ってしまいました。
 
ただ住むとなるといろいろ大変なようで…。
移住する、となると、どうしても新参者です。
先人が苦労して築いてきた権利にただ乗りする立場だ、ってことを理解しておかないといけないのでしょう。
 
 
…先日会った会長さん夫妻は、ダニエル・イノウエ上院議員と会食する予定があったみたいで、彼の話題が出てきたのでした。彼はハワイの日系人で、先の大戦中大変な目に遭いながらも志願兵となって欧州戦線で戦功を挙げた人で、超えらい人らしい。そのとき、ある人のことを思い出したのでした。
学部時代、旅行先のチュニジアでばったり出会ったミシガンの教授夫妻。奥さんは日系二世で、そのお父さんが大戦中日本語教師として日本語を教える施設を運営していたそうな。もちろん、大変な苦労をしたらしい。でも、彼が創設した施設は発展して、今は世界有数の語学研究の施設らしい。
彼女にそのお父さんのことを話題にしたことをメールするとすごく喜んでくれたのでした。
 
オバマ大統領が誕生したときの彼女のはしゃぎぶりを思い出します。日本人からしたら、共和党が勝ってくれたほうがいいよ、なんて思ってたのだけど、マイノリティなりの思いがあったのでしょう。はしゃぎたくなる歴史の重みがあるわけです。
 
日系に限らず、いろんな民族の先人たちが苦労して築いてきた地位。
新参者になるならそれなりの自覚が必要なのだろうなぁ、と思ってみたり。
 
…とりあえず、自分は日本でやるべきことを頑張らないとなぁ、と思います。(英語下手だし。)
日本国内においてマイノリティであるアカデミズムの側から、実業界とか、そのほかの世界への橋頭堡を築けたらいいなぁ、なんて思っていたりします。誰もがただ乗りできるような、無形の業績を生み出す人間になりたいものです。そのためにも、地道に業績をあげてポストを得ていかないといけないですね。