地をはう大学院生→ポスドク→国立大特任教員→私大専任教員

はてなダイアリーから引っ越ししてきました。昔の記録です。

新幹線の車窓から

日曜は日帰りで東京。最近なんだか月1、2回のペースで出かけているなぁ…。新幹線で東京に行くとき、(起きていたら)必ずすることがある。それは、車窓からふるさとの街を眺めること。
のぞみで通り過ぎると一瞬なんだけど、それでも色々と思い出す。
あの頃と比べて自分は成長したか、あの頃思っていたことはすこしでも実現できたか、そんなことを考えつつ。
 
最近いろんな人とお話してて思うことは、やはり大きなことをしている人は自分の力にレバレッジを掛ける機構を持っている。それはやる内容によってNPOだったり、会社だったり、議員事務所だったりするけど、志を同じくする人を集めて、一人でやるよりも大きな結果を出そうとする装置であることに違いはない。学者なら、研究室というものがそれに当たるだろう。最近は自分の労働力の限界を認識させられることも多く、いずれ自分もなにかしら装置を持たないとなぁと思う今日この頃。
 
 
その午後は日本に分野横断的な科学者ネットワークをつくろう、という団体のシンポジウムに参加。学部生の方から官僚、マスコミ関係の方、企業家の方まで参加されていた。以下飲み会等で放言したことリスト。
・研究者は、社会の中で(たとえば)福祉に回すこともできたリソースを科学に割いてもらっている、という視点を持たないといけない。研究の結果がどれだけ社会の幸福に役立てるのか、それなりの責任を負っている。清貧やハードワークが免罪符になるわけではない。

・年金で生活できる老人が労働市場に格安の労働力として出てくるのって、不当廉売、ダンピングみたいなものでは。政府から支援を受けた企業がそれを原資に価格競争するようなもので…。それによって働かないと生活できない若者が労働市場から締め出されるとしたら悲劇

・官僚さんは賢いし、抽象論でなく、現場を理解している。これからは政治主導よりも官僚主導が理想では