地をはう大学院生→ポスドク→国立大特任教員→私大専任教員

はてなダイアリーから引っ越ししてきました。昔の記録です。

文科省訪問&次官さん

先日、文科省事務次官の坂田東一氏や、大学改革や人材育成を担当されている官僚の方々とお話する機会を得ました。現場の声を届けよう!ということで。
 
道をご存知の方に案内してもらいながら、一緒に例の活動をした先輩と二人で文部科学省を訪問。偉い人たちの時間を使わせて大変申し訳ないのですが、非常に勇気付けられる言葉を頂いてきました。
 

最終的に若手研究者雇用の予算を守っていただいたことへのお礼や、事業仕分けの現場で必ずしも適切な反論がなされなかったことについての危惧など述べさせていただきました。だいたい以下のようなお言葉をいただきました。

・(研究現場にいる人たちと)目指すところは同じであり、思いは共有している
・仕分け会場でのやり取りは時間が限られており、十分な対応ができなかった面があるが、最終的に納得していただき、現在のような予算に落ち着いたと考えている
・やはり今まで国民全体に対するアウトリーチ活動が不十分だったと思う、君らも頑張って

というような具合の話でした。
今回の事業仕分けで、2008年に自民党河野太郎議員のチームが行った政策棚卸しと同じ結果(ポスドク生活保護だとかいう話も)が出たのはそのときしっかり説得できなかったからでは、という疑問に対しては、そのときも事後に説明を行い、納得してもらったことで結果予算は守られたということでした。(しかしおそらく構想日本の人は納得しなかったんでしょう…。)
今後も事業仕分けのようなシステムが使われるが、一方的でない、公正な結論が出るように説明をしっかりとしていく、ということでした。

わざわざ資料を用意し、かなりお時間を割いてお話してくださいました。文科省の方々が、大学院生など、若手を本当に大切にしてくださっていることを実感しました。
 
 
以下雑感。

次官さんと言ったら大学院生にとって、上司の上司の上司(×???)みたいなもので、身分が違いすぎて(陪臣すぎるので)実感が沸きませんが、すごく偉い人です。そんな方がご多忙な中、ただの学生に自ら会って話をしてくれたわけです。自分たちが社会から大変温かい目で見てもらっている、そういうことを実感した一日でした。

また自分の仕事に熱意を持って取り組む若い官僚の方がいました。現状を十分に把握しており、現場の疑問にも的確かつ丁寧にお答えくださるなど、本当に頑張っていらっしゃるようでした。大変優秀な人がこの国の舵取りに関わってくれているのですね。
 
次官クラスの人だって何の得にもならないこのような雑用に時間使ってくれる。国会議員さんもそうです。私たち学生風情が、雑用が多くて研究する時間が少ないよ〜、なんて泣き言言っていてはいけないなぁと、そんなことを思った次第です。